木曜日。
朝から夕方までMedical Sculptureの実習。言うまでもなく正規の学生たちが優先なので、僕は見ているだけでしたがとても楽しかったです。
綺麗に顔の型を取る実習でした。とっても省略して説明すると、顔に石膏みたいなのを塗って型を取ってセメントみたいなのを流し込んでデスマスクを作ると思えばわかりやすいと思います。
こんな感じになります↓
実際には顔面全部の型を取ることは少ないらしく、例えば先天的に片方の耳が無い患者さんであれば正常な耳とそうでない側の型を両方取って補綴を作る、と言う感じらしいです。
で、さすがここは優秀なMedical Artistが揃う学部だけあって、型を取った後の色づけや質感表現が信じられないくらい凄いです。
先生が作った例↓
僕の手じゃないですよ。型から作ったゴムに色を塗った偽物の手です。本物にしか見えません。
人種や年齢など様々な色に対応させてそれぞれ独自の色を作るそうです。実際に患者さんに補綴をつけた写真を載せられないのが残念ですが(患者さんのプライバシーがあるので)、患者さんのQOLは間違いなく著しく改善されます。
月曜日には最新の3DCG技術を用いて偽鼻や偽耳などを作るところに見学に連れて行ってもらえることになっています。Zbrushとか使っているらしい。「君はZbrushは使えるの?」と先生に聞かれたのですが、さすがに使えません…
金曜日。
朝から夕方までBusiness Courseの授業。めちゃめちゃ面白かった。PDBファイルを操作するためのpyMOLの使い方の講義やら、Artistの現実やら契約書の書き方やら権利の守り方やら。
ある研究者の研究が雑誌の表紙を飾ることになり、Medical Artistに表紙のイラストの作成を頼むと言う設定の模擬面接があって、2年生の1人が見学することを許可してくれたので最初から最後まで見てきました。
研究者の先生が表紙1枚に対して$250ではどうか、とか無茶苦茶なことを言ってきたり。
模擬面接ではあるのですが、実際に研究室から出た論文を題材にしていて、素晴らしい絵であれば本当に表紙になることもあります。
卓越したアーティストがひしめく中で僕は3Dだけで勝負しなければいけません。Texture描ける能力が全くないのがつらい…
夜は同じく2年生から、Baltimoreで一番おいしいハンバーガーのお店に行こうと誘われて行ってきました。
美味しかった!
色んな人が来て全部で6人だったかな。1対1の会話なら何とかついていけるのですが、やはり大勢の会話だと全くわかりません。日常会話はトピックが次から次に変わりますし、流行りのテレビについてだったりするともう完全にお手上げ。スラングもたくさんなのでただニコニコしているしかないのです。
東大に入れるだけの英語力があれば余裕でアメリカで生活出来…ません。
断言します。全く出来ません。
CNNニュースが聞き取れれば大丈夫か?
断言します。全く大丈夫ではありません。
ニュースは会話のスピードはそれなりに速いですが、話し方が丁寧だしスラング全くないし声がクリアなので日常会話に比べれば100倍簡単です。
使える英語を身につけたかったらTVドラマや映画をひたすら見まくるのが良いと思います。
で、土曜日。
「AVATAR見に行くんだけど一緒に見に行かない?」と。
だから英語わからないんだってば…
そしたら
「私たちと会話出来てるんだし、全然問題ないでしょ。」と。
だから1対1の会話がやっとなんだってば。
と言うわけで行ってきましたよ、AVATAR。
当然3D眼鏡で。みんなノリノリです↓
字幕無しでアメリカ映画見るなんて無謀過ぎですね。部分的にしかセリフが聞き取れません。
が、しかし話の内容がわからなくても映像見ればほぼ全部筋書きを理解できる映画だったのでとても楽しめました。
とにかくCGが凄い。ストーリーは超典型的で話の展開もいかにもアメリカ的でどこにでもあるような内容なのですが、CGがあり得ないくらい綺麗なのでそれだけで満足です。
3D眼鏡も楽しめました。日本のテレビ番組で「今までの3D映画は物体が飛び出してきて観客をびっくりさせるようなものだったが、AVATARでは寧ろ奥行きの表現が素晴らしくて観客が映画の世界に引き込まれるように作られている」と言うコメントがあったのですがまさにその通りでした。
これを作った膨大な数のCGクリエーターの方々は楽しかったんだろうか、苦しかったんだろうか。給与はどのくらい貰えてるんだろうか…。気になります。
エンディングに日本人の名前も何人か見受けられて、本当に凄いなぁと。記憶しているところだと、Production SupervisorでMika Saitoと言う方がいらっしゃいました。知り合いの知り合いとかだったりして。
映画の前に日本食のお店に行きました。「Kat su don」と言うメニューがあったので頼んでみました。
これはカツ丼ではない、カツ定食だw
味は美味しかったです!
明日は日曜日ですが1日学部でCG作ろうと思います。分子の世界のCG制作は最も興味のある分野なので、想像するだけでワクワクします。
さて、今からHouse M.D.オンデマンドでも見て英語勉強するかなw
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「サイエンスを、正しく、楽しく。」
を合言葉に活動している瀬尾拡史によるブログです。
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なんか、、、、本当に楽しそうですね。
アメリカの映画や、テレビ、見まくって英語上手になってくださいね。アメリカに行って、子供向けのマンガや、新聞に付いてくるコミックなんか、一番最初に簡単だろうと読んでみたら全くわからなかったです。今でもまったくですが、、何年も居て最終的にわかったのは、英語は所詮言葉であって、本質ではないという、逃げでしたわ。映画も新聞もテレビも大丈夫すぐ慣れますよ。海外に出て、日本の良さや、食べ物のおいしさ、治安の良さ、歴史の重さ、、いっぱい吸収してきて下さい。