平成21年度第2回東京大学総長賞の受賞者に選ばれました!!
12日の時点ではまだ東大のウェブサイトには何も掲載されていませんが、告知OKの連絡を頂いたので盛大に報告させて頂きます!
東大総長賞は平成14年度から始まった学生表彰で、東大の学生全員が対象になります。選考は1年に2回あり、秋に行われる第1回は「課外活動」「社会活動」「国際交流」「その他」、春に行われる第2回は「学業」に関して、「優れた評価を受けた」「優秀な成績を修めた」「本学の名誉を高めた」などの顕著な功績のあった個人又は団体に与えられます(東大ウェブサイトより一部抜粋)。
過去の受賞者一覧をご覧頂ければわかるかと思いますが、受賞者数だけで考えれば第1回は4,5名なのに対し第2回はここ数年は10名前後で第2回の方が多くなっています。
しかし第1回は自薦、他薦どちらも可能なのに対し、第2回は他薦のみで、しかも学部学生の場合は各学部長、大学院学生の場合は研究科長または教育部の部長しか推薦者になることが出来ず、個人的には第2回の方がより狭き門だと思っています。
学生が約28000人(こちらを参照)いる中で第1回、第2回合わせて20名弱にしか与えられない賞ですから、単純に考えれば競争率は約1400倍(!)と言うことになります。もちろん、全学生が総長賞を狙っているわけではないのでかなり大げさな考え方ですが、いずれにしても東大の学生にとって最も名誉な賞であることは間違いありません。
今回僕は、昨年の裁判員裁判第1号事件で証拠として使用された、被害者の傷の状況を示す3DCG画像を制作したことが主な理由となって総長賞を頂けることになりました。
中学2年生のときに見た「NHKスペシャル 驚異の小宇宙・人体III」でMedical Animationと言う分野に興味を持ち、大学1年生の冬から両親の後押しもありデジタルハリウッドに通い3DCGの基礎を身につけ、そして大学3年生のときにたまたま僕のチューターになったのが法医学教室の吉田謙一教授であったことが今回の受賞に繋がりました。Serendipityと言う言葉がありますが、これも1つのSerendipityでしょうか。
デジハリに通い始めた辺りから、「東大にいるだけでは習得できない3DCGの技術を使って、東大在学中に何か強いインパクトのあることをし、将来総長賞でも取れたらいいなぁ。」と漠然と考えていたことがこうして現実となり、とても光栄に感じています。
せっかくの機会なので少し裏話をしますと、実は昨年度も吉田教授に薦められ第2回総長賞に応募させて頂くことになったのですが、前述の通り学部学生の場合には学部長の推薦、つまり僕の場合は医学部長の推薦がなければ応募することは出来ず、医学部からは毎年1人しか推薦を出さないこともあり、昨年度は医学部内での選考で落選してしまいました。結果として当時医学部6年生でいらっしゃった川島尚之さんが、ある遺伝子配列の発見及び学業優秀を理由に見事に総長賞を受賞されました。このときはまだ裁判員制度も始まっておらず、いくつか模擬裁判などで使用された3DCG画像の制作はしていましたが、僕の実績として決定的なものはまだありませんでした。
そしてこのとき吉田教授から「また来年、リベンジしよう。」とのお言葉を頂いたことを今でも良く覚えています。
今年度は8月の裁判員裁判以外にも、記者会見を開いたり弁護士会に赴いたり日本医師会でプレゼンをしたりと実績・業績もかなり増え、ようやく機が熟したと言えるようになったのだと思っています。
総長賞の選考のための資料提出は毎年2月なので、実は今回、留学の荷物と共に資料作成用の書類などもわざわざ海外に持っていったのでした。そして先生とメールでやりとりをしながら、土日などにJohns Hopkinsの寮やら学部やらで一生懸命資料作成をしていました。笑。
わざわざ海外に行って、どうして時間をかけて日本語の書類を作っているのか不思議な気分になりましたが、21世紀のインターネット社会だからこそ出来る技です。日本にいなくても何でも出来てしまうなんて、時代も進化したものですね~
今回の短期留学で3月に海外に残らず早めに日本に帰ってきた理由は、第8回インディーズアニメフェスタの授賞式の他に、総長賞も念頭にあってのことでした。もちろん昨日連絡を受けるまでは受賞するかどうか全くわからない状況でしたので、自信過剰と言われてしまえばそれまでですが、受賞の可能性が1%でもある以上帰国する必要があると思っていましたし、それが結果として本当に受賞することになり、楽しかった海外生活を切り上げて帰ってきて正解でした。
授賞式は今月24日です!来週にはリハーサルもあります!授賞式当日は約4分のプレゼンをすることになっているので、これからプレゼン資料も作らなければいけません!忙しくなりますが、とても嬉しい忙しさです!
授賞式のあとには懇談会もあり、これも今からとても楽しみです!
昨年末に僕自身の活動を濱田総長にお話しさせて頂く機会を頂きましたが、授賞式でまたお話し出来ると思うとワクワクします!
そうそう、授賞式にはもう1つお楽しみがあるのです。授賞式当日に、第1回・第2回の受賞者全員が集まり、この中から総長賞の中の総長賞である総長大賞が発表されます。誰も選ばれない可能性も一応あるのですが、毎年1~2名選ばれます。これだけは当日まで本当に誰にも知らされません。総長大賞取れたら本当に凄いんだけどな~。笑。
総長賞や総長大賞を取ることが最終目的ではないので、もちろんこれからもmedical illustration & animation, scientific visualizationを日本で普及させ、世界で通用するようなレベルにまで押し上げるための活動をさらに続けていきますよ!
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あめでとうございます!!
いやぁ最近のホワイトさんの勢いぶりは東大生の中でもトップっと言っても過言ではありませんし、様々な著名な方々とお付き合いしている姿を見るとホワイトさんがいかに人に好かれる存在かが垣間見えますね。
本当にホワイトさんがだんだん遠い雲の上人に見えてくるのは私だけではないとおもいます。
今度の生放送出演楽しみにしてますね^^
NHKだとウケをねらったりむやみな発言ができないと思いますが、自分なりの発言を期待してます
うおおおおおめでとうございます!
どんどん進んでいっている姿がこちらの励みになってますよ。
>デカルトさん
ありがとうございます!たまたま良いテーマに巡り会うことが出来たという幸運が良かったのだと思います。
著名な方は、一度お会いした後にどうやって連絡を取り続けられるかが今後のポイントなような気がします。
>equusさん
ありがとうございます!
突き進みすぎて医学を忘れないように、医学部の勉強もしないといけません。笑。