岐阜県にある核融合科学研究所で行われた「画像科学シンポジウム」に招待して頂いたので、27日、28日の2日間、岐阜県まで行ってきました。
発表者は全部で22名だったのですが、発表者一覧が、
教授5人、准教授11人、特任教授1人、助教2人、研究員2人、学生1人(自分w)。
どんだけ場違いなwww
いや、招待されたのだから堂々としていて良いのです
きっかけは、ショウジョウバエの脳の研究では世界的な伊藤啓先生からの1通のメールでした。ちなみに、伊藤先生のショウジョウバエの脳に対する愛はウェブサイトにてじっくり読むことが出来ます。きっと感動します。
読むと20分ぐらいかかってしまう長い文章ですが、読む人を惹き付ける力を持った本当に素晴らしい文章です。是非読んでみることをオススメします。
http://jfly.iam.u-tokyo.ac.jp/lab/lab2.html
話を元に戻すと、今年の3月に国立天文台の知り合いの方に誘って頂き、自然科学研究機構が定期的に行っているシンポジウム(http://www.nins.jp/public_information/symposium09.html)に聴衆1000人の中の1人として参加してきたのですが、そのとき縁あってシンポジウム終了後に、パネリストの1人であった大綱英生先生と言う方と30分(…もないかも?)程度だけ直接お話しさせて頂きました。その大綱先生が私のことを覚えて下さっていらっしゃったらしく、大綱先生→伊藤先生へと話が伝わり、招待して頂けることになりました。
偶然の出会いって本当に大切。
今日のシンポジウムは一般参加は募らず研究者だけで非公開で行われたのですが、正直、
シンポジウムでの先生方の講演の95%は全く理解出来ませんでした。
僕だけでなく他の人も絶対わからないだろ!………と思っていたら毎回質問の手が上がっていたので、意外と同業者同士ではわかっていたっぽい。
でも、
・ノルム(?)を用いた最小二乗法(?)がどうたらこうたら
とか
・位相の計算と残差(残渣??)がどうたらこうたら
とか、単語の説明なんて全く無しに言われても何もわかりません。。。
うーん、東大総長賞受賞者の会では10次元の概念もカップリング反応の概念も歴代受賞者の皆さんが超わかりやすく説明してくれたんだけどなぁ
そんな雰囲気のシンポジウムだったので、研究に直接的には何も貢献しないサイエンスCGについて話しても大丈夫なのかなぁ…と不安になってきたのですが、意外と受け入れて頂けたようでほっとしました。
他の先生方は、細胞分野であれ物理分野であれ「いまある装置をどう改良すればもっと解像度の高い鮮明な画像を取得出来るか」とか「取得した画像からある特定の物体だけを自動的に認識して解析するにはどのような手法を用いたらよいのか」とか、とっても難しいことを話していたのですが、僕はそんなところには全く興味が無く(…と言うか、難しすぎて何も理解出来ない)、寧ろ
「先生方が開発された1億円する顕微鏡を使ったらどんな面白いCGを作れるか」とか「先生方が実験で得た画像をどう加工したら『見た目』が格好良い映像になるか」とか、そんなことしか考えていません。
なので、自分の発表では「音楽やナレーションにもしっかりお金をかけないと、見る側は飽きてしまって誰も見てくれませんよ~」とか「人を惹き付ける映像を作りたいのであれば、正確性に固執し過ぎちゃだめですよ~」とかそんな話をしていたのですが、特に伊藤啓先生と永山國昭先生からは応援、励ましの言葉をたくさん頂きました。
永山先生は東大教養学部の教授を経て現在は自然科学研究機構で教授をなさっている先生(http://www.nips.ac.jp/dsm/member/nagayama.html)で、永山先生とも3月のシンポジウムの際にほんの少しだけお話しさせて頂いたのですが、その後わざわざお時間を取って僕の話を聞いて下さったり、僕自身のサイエンスアゴラでのシンポジウムの宣伝に協力して下さいました。
そんな永山先生と伊藤先生と僕との質疑応答がとても有意義でした。
お二方ともNatureやCellなどにも掲載歴のある超一流の研究者ですが、そんなお二人から、
・NatureやScienceを好きこのんで購読している一般人(研究室などは除きます)なんて、きっと日本に1000人もいないでしょ?俳句雑誌の方が売れてるし。マニアックな同人誌に過ぎない。
・それくらいしか読者がいない雑誌にどれだけ多く論文が掲載されたかで評価が決まるなんておかしな話なんですよ。
・学会も同じ。せいぜい数百人しか聴衆がいない国際学会で拍手喝采だったからって、どうしてそれが評価に繋がるのか。
・テレビで視聴率10%でも1000万人見ている計算になるのだから、本当はそこに労力をかけて一般の方から支持を得られるような努力をするのが当たり前。
と、言うお話が自然と出てきたのには大変驚きましたし、「一般にわかりやすく、でも正確性も忘れずに」を目標に日々活動している僕にとってはとても嬉しかったです。皆さんはどうお考えでしょうか?
シンポジウムの最後の締めの言葉は永山先生だったのですが、半分くらい僕の話だった気がしますw
・瀬尾さんに日本で成功してもらえるような体制にならなければ困る
と仰っていただけたことは嬉しかったです。
もっともっとCGやデータ変換プログラムや映像センスの勉強して頑張らないと
…でもやっぱりその前に医師国家試験合格しないと
…とまぁ最後は結局国試に落ち着くわけですがw
帰る直前に核融合科学研究所を見学したので、そのとき撮った写真をいくつか掲載しておきます。
男の子はメカニックなものを見るとテンションが上がるのです。相当テンション上がりましたw
プロジェクトXの「X」
海猿の司令室
ガンダムの基地
STAR WARSの滑走路
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「サイエンスを、正しく、楽しく。」
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