NHK人体 新シリーズを見て。

やや遅ればせながら、
NHK人体 ミクロの大冒険 第1回 あなたを創る!細胞のスーパーパワー
を見ました。

神経細胞のCGが出ていましたが、今回の放送より遙か昔、2008年に自分で細胞のCG作ったもんね!とか言ってみる。当時作った画像を久々に引っ張り出してみました。

脳神経細胞

今から6年前、大学4年生の研究室配属と言う期間で、「僕は細胞の正確な立体構造を3DCGで再現したいのです。医学部図書館にあるソフトウェアと、先生の研究室の顕微鏡を使えばたぶん出来るはずなのでやらせて下さい。」と、無茶苦茶なお願いをしたにもかかわらずに快く引き受けて下さったのが薬理学教室の飯野教授でした。感謝感謝です。
(その後、そのソフトのライセンス更新を医学部図書館が辞めてしまったのはとてもとても残念でした。)

今回のNHKの細胞のCGは、ひょっとしたらデータから自分たちで立体再構成をしている…かもしれませんが、おそらくは、大学から提供された3DCGモデルをレンダリングしたのだと思います(ノイズ除去などがされていなかったように見えてしまった。まぁどれがノイズでどれが細胞の輪郭かは誰もわからないので正解は無いのですが、ちょっとゴツゴツし過ぎな印象を受けました。)。

で、僕は当時研究室の先生に指導して頂きながら、マウスから脳を取りだして培養するところも、細胞1つ1つにベクター使って蛍光タンパク質を注入するところも、顕微鏡で撮影するところも、そのあと専用のソフトウェアを使って細胞の輪郭を抽出するところも、CG制作用にデータ変換するところも、質感付けもレンダリングもコンポジットも全部自分でやったもんね!とか言ってみる。但し、見る人が見るとわかってしまいますが、僕の培養がイマイチで、取得出来た画像は死にかけの神経細胞になっておりますw そして、とりあえず立体構造を得るところで力尽きて、ノイズ除去やらリトポロジーやらは全然出来ていません。

ただ、去年の医学書院「臨床検査」の表紙は、このときの経験があったのでプロデュース&ディレクションが出来ました。

番組は、何か全体的にCGが少なかったのと、プロローグと同じCGが結構使われていた気が。CG屋さん的には、たくさんの赤血球の速い動きでモーションブラーがかかっていなかったのがとても気になってしまった…。

腸上皮のCGは、僕が知っている海外の腸上皮のCG動画作品にとっても似ていたのですが、あれを参考にしたのかなぁ。しかもその作品はモデリングチュートリアルも公開されていて、そのチュートリアル画像にもとても良く似ていた。

第1回のサムネイルにもなっているコチルドンは映像でも絵的にとても綺麗でした!

うん、今のところやっぱり15年前の人体IIIの勝ち!


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