2012年総括

 大変ご無沙汰しております。ここ最近は多忙を極めておりまして、全くブログ更新が出来ずにおりましたが、気付けば12月31日になってしまいました。毎年この日は勝手に総括をしていますので、ブログ更新出来なかった分も含めて、2012年の総括をしてみます。
 昨年、2011年12月31日の総括では、
「来年は、研修医、CGともにもっともっと充実させていきたいと思います。」
と書きました。今年2012年はまさに二足のわらじで、充実し過ぎなくらい色々なことがありました。


◆頂いた賞
Second Prize in Maya Animation Category, Cyberscreen Science Film Festival
第3回国際科学映像祭ショートプログラムコンテスト 平面部門優秀賞
◆招待して頂いた講演・発表
・1月28日 筑波大学附属駒場高等学校 高1進路講演会
        「やってみなくちゃ、わからない。 ~とある筑駒52期生が社会人になるまで~」
・3月3日 第18回日本SIDS・乳幼児突然死予防学会
        「サイエンスを、正しく、楽しく。 ~研究成果を、より正しく、よりよく魅せるために~」
・3月19日 International Symposium on Advanced Medical and Human Assist Systems, Saga University, Japan
        「Fun and Factual Science The Universe of Scientific Visualization」
・6月24日 千葉大学大学院医学研究院麻酔学 西野 卓教授 退職記念祝賀会記念講演
        「サイエンスを、正しく、楽しく。」
・8月25日 生化学若い研究者の会 第52回生命科学夏の学校
        「サイエンスを、正しく、楽しく。  Science × Entertainmentの世界」
・10月6日 第7回肝癌治療シミュレーション研究会
        「新しい分野の紹介  医療・医学と3DCGとの融合」
・10月15日 デジタルハリウッド大学大学院 メディアアート論
        「サイエンスを、正しく、楽しく。  3DCGの新しい使い方」
・11月12日 第28回京都賞記念ワークショップ『先端技術部門』
        「コンピュータグラフィックスとバーチャルリアリティ ~その原点から、未来展開を考える~」
・11月13日 京都大学iPS細胞研究所セミナー
        「サイエンスを、正しく、楽しく。 ~サイエンス×CGで、感動を与えるコンテンツを創り出す~」
・12月8日 筑波大学附属駒場高等学校自治会企画
        「未来への対談 ~先輩方の半生、進路選択、そして今日の筑駒生へ~」
・12月29日 第8回筑波大学附属駒場若葉会医師の会(筑駒医師の会)
        「CGとデザインとプログラミングをする研修医のお話」
母校の筑駒関連が3つもありました。卒業から10年近く経って母校に呼んで頂けるのはとても光栄なことです。
◆雑誌・書籍・新聞・テレビなど
・Dream Navi 2012年 04月号 特集「有名中高一貫校で過ごした日々  私たちが6年間で得たもの」
・7月20日 産経ニュース サイエンスCGが切り開く未来 気鋭の第一人者は東大研修医
・7月20日 IT pro 「科学を正しく、楽しく見せる」、サイアメントが設立セミナーを開催
・9月13日 CGWORLD.JP CGの新分野を開拓「株式会社サイアメント 設立キックオフセミナー」レポート
・9月19日 日本テレビ 1億人の大質問!? 笑ってコラえて! 3時間ほぼほぼ頑張る若者スペシャル!!
・10月25日 日本経済新聞朝刊 最前線ひと
■1月
立体視フル3DCG作品「細胞の世界3D Short Version」を制作しました。この作品で、初めてピアニート公爵さんに作曲をお願いしました。公開して数週間で、アメリカのサイエンス映像コンテストであるCyberscreen Science Film Festivalで第2位となり、Scientific Americanの公式ブログでいきなり紹介して頂きました。

・母校の筑駒で、高校1年生に向けて進路講演会をしました。僕みたいな、特殊な道を目指している先輩が話をしたところでどれほど参考になるのかと心配でしたが、後輩達から素敵なメッセージをたくさん頂くことが出来ました。
■2月
雑誌Dream Naviで紹介して頂きました。実は、この雑誌で紹介されたことがきっかけで、TBS夢の扉+の密着取材が始まりました。


■3月
・第18回日本SIDS・乳幼児突然死予防学会のランチョンセミナーで講演させて頂きました。学生時代に小児科の実習で1日だけ伺った、緑園こどもクリニックの山中龍宏先生(実は、夢の扉+の前身番組である夢の扉に2008年にご出演されています!)がこの学会の会長をされており、当時の1日だけのご縁がきっかけで招待して下さいました。
・佐賀大学までご招待頂き、講演して参りました。人生初の英語講演でした。英訳にあたっては多くの皆さまがサポートして下さいました。佐賀大学に伺えたのは、2011年に私たちサイアメントが手掛けたポスターのクライアントであるCyfuse Biomedicalの中山功一先生が、このシンポジウムの発表者の1人だったことがきっかけでした。


■4月
・研修医2年目になりました。
TBS夢の扉+の初打ち合わせを行ったのが、4月17日の病院勤務後、病院近くの某喫茶店でした。
■5月
株式会社サイアメントが誕生しました!

・TEDxUTokyoのロゴ映像を作りました。色々と問題の多かったプロジェクトで、今後私がTEDxUTokyoに関わることはまず無いと思いますが、作品としては素敵なものが出来たと思っています。


■6月
・千葉大麻酔科 西野卓教授の退職記念祝賀会の特別講演者として呼んで頂きました。千葉大とも麻酔科とも全くご縁の無かった私に声をかけて下さったのは、3月の第18回日本SIDS・乳幼児突然死予防学会のランチョンセミナーで、この祝賀会の幹事をされていた千葉大麻酔科の磯野史朗准教授(現教授)がたまたま私の話を聞いて下さっていたのがきっかけでした。ランチョンセミナー後にただ1人声をかけて下さったのが磯野先生で、「君のような若い人の話を是非祝賀会で喋って欲しい。」と仰って頂き、特別講演が実現しました。また、私の講演のためにわざわざ立体視環境を整えて下さり、さらに特別ゲストとしてピアニート公爵さんまで呼んで下さいました。




■7月
株式会社サイアメントのキックオフセミナーを開催しました!本当に多くの皆さまの心強い支えで、全員の予想を遙かに上回る大成功となりました!!私のようなまだまだ社会を何もわかっていないような者に対して、とても多くの方々から応援メッセージを頂き、当日のゲストとして、医学界より社団法人 日本医師会 副会長 今村聡先生、映像業界よりディスカバリー・ジャパン株式会社 元代表取締役会長 沼田篤良さまが快く講演を引き受けて下さいました。このセミナーに連動して、産経ニュースIT proCGWORLD.JPさまがそれぞれ記事にして下さいました。









■8月
生化学若い研究者の会が主催する、第52回生命科学夏の学校に特別ゲストとして参加させて頂きました。鬱病の研究を長年されている加藤忠史先生や、基礎研究の世界で非常に有名な石浦章一先生にお会いできたほか、お医者さんだけやっていたらまず会えないような、基礎研究の世界で頑張っている同世代にたくさん会うことが出来ました。

■9月
iPad用アプリ「KARADA VIEWER 気管支」を公開しました!サイアメントのメンバー全員を中心に、多くの方々の熱意と努力が一つになった、大切な大切な成果です。公開してまもなく、App Storeのメディカル部門で1位を頂きました!




2013年にはKARADA VIEWER 気管支のiPhone版も公開されますので、お楽しみに!!

・「日本テレビ 1億人の大質問!? 笑ってコラえて! 3時間ほぼほぼ頑張る若者スペシャル!!」で特集されました。当初は3月放送予定で、そのため3月に佐賀県のInternational Symposium on Advanced Medical and Human Assist Systemsで講演させて頂いた翌日に、観光予定をキャンセルして大慌てで東京に帰ってきて取材に応じたのですが、番組の都合で9月に放送延期へ。しかし、逆にそのおかげで何度も取材して頂き、素晴らしいVTRにして頂きました。ゴールデンタイムの全国放送だったこともあり、多くのメッセージを頂きました!Twitterでの反響も凄かったです。

■10月
・熊本で行われた、第7回肝癌治療シミュレーション研究会にて「新しい分野の紹介  医療・医学と3DCGとの融合」と題して特別講演をさせて頂きました。きっかけは、1月に先方が下さった1通のメール。新しいコンテンツを制作することは出来なかったのですが、近い将来、患者さんを笑顔にするようなコンテンツを作ることが出来ればと思っています。



・榊原記念病院の最高顧問でいらっしゃる細田瑳一先生から直筆でお手紙を頂き、循環器領域のスーパースターの先生方が揃う場で、サイエンスCGの可能性について意見交換をさせて頂きました。私のような、まだ専門知識がほとんどない者が、最先端の現場の先生方とお話しできるのは本当に光栄なことです。具体的なプロジェクトを進めることが出来ればと思っています。

■11月
・稲盛財団が主催する、第28回京都賞の記念ワークショップ『先端技術部門』「コンピュータグラフィックスとバーチャルリアリティ ~その原点から、未来展開を考える~」で、パネリストとして招待して頂きました。このワークショップのコーディネーターである立命館大学の田村秀行先生が、「ダントツで君が最年少だけれども、早めにこういう機会も経験しておくと良いよ!」と声をかけて下さったのがきっかけです。田村秀行先生とは、大学5年生の3月に私がサイエンス映像学会第3回総会・大会に招待され、「サイエンスCG最前線 海外・日本の現状とこれからを若者が語る!」と題して講演させて頂いたときに聴衆としてたまたま私の話を聞いていて下さっていたことがきっかけで声をかけて頂き、大学6年生の5月には立命館大学での特別講義枠まで用意して下さった先生です。私を選んで下さったことに本当に感謝です。




With Dr. Ivan Edward Sutherland, the father of computer graphics and the 2012 Kyoto Prize Laureate in Advanced Technology, and Prof. Nassir Navab, the professor and the director of the institute for Computer Aided Medical Procedures at Technical University of Munich.

右から、大阪大学の清川清准教授、早稲田大学の山口富士夫名誉教授、ミュンヘン工科大学のNassir Navab教授、東京大学の廣瀬通孝教授、立命館大学の田村秀行教授、東京大学の河口洋一郎教授、今回京都賞を受賞されたIvan Edward Sutherland博士、Sutherland博士の奥様、東京大学の五十嵐健夫教授、慶應義塾大学の稲見昌彦教授、自分(2年目研修医w)。
・京都大学iPS細胞研究所でセミナーをさせて頂きました!きっかけは、僕がダメもとでやってみた、たった1回のTweetでした。

たまたま僕のこのTweetをご覧下さった方の中に、東大病院勤務の後、現在iPS細胞研究所にて研究をされている中村正裕先生が連絡を下さり、ちょうど京都賞ワークショップで京都に伺うことになっていたことから、このセミナーが実現しました。本当にありがたいことです。TBS夢の扉+の方々も同行して下さいました。



中村正裕先生と。
・Autodesk社が展開しているコミュニティポータルサイト、Area Japanにて、コラム「サイエンスCG最前線!」の連載が始まりました。忙しくてまだ1回しか書けていないのですが。汗。
■12月
・母校の筑駒で今年2回目の講演「筑波大学附属駒場高等学校自治会企画 未来への対談 ~先輩方の半生、進路選択、そして今日の筑駒生へ~」を、ピアニート公爵さん…の生き別れの兄である森下唯さんとともに行ってきました。自分の母校だと、いつもとはまた違うアットホームな雰囲気で話すことが出来ました。





・4月初めの初打ち合わせからずっと続いているTBS夢の扉+の密着取材が、そろそろ終わろうとしています。ついこの間、とても大事なシーンの撮影を行いました。

・医学書院「臨床検査」のリニューアルを記念して、2013年1月号からの表紙1年間分のレイアウトを全てサイアメントで制作することになりました。細胞の立体構造を、顕微鏡画像から正確に抽出し、かつそれを美しく仕上げると言うプロジェクト。学生時代からの夢がこうして少しずつ形になっていくのはとても嬉しいことです。

・第8回筑波大学附属駒場若葉会医師の会(筑駒医師の会)で、「CGとデザインとプログラミングをする研修医のお話」と題して講演を行いました。20代で講演をするのは僕が初めてだそうで、他のゲストの方々は皆さん僕より30歳以上年上の方々でした。講演が成功したかどうかの指標として、講演後の食事をどれだけ食べられないか、と言うのがあると思っているのですが、おいしそうなお食事は山のようにあったのに、薄切りのホタテ2切れとミニサンドイッチ2切れとスパゲティ1口しか食べられませんでした。講演直後からひっきりなしに声をかけて頂き、頂いた名刺が凄い枚数になりました。

講演の最後のスライドは、周りがみんなお医者さん、医学生の中でかなり挑戦的な1枚だったのですが、皆さんとても温かく見守って下さったのがとても嬉しかったです。

と、言う2012年でした。振り返ってみてみると、今年もノンストップで突っ走ってきましたが、学生時代のちょっとした出会いやふとした偶然がきっかけで広がった世界がとても多かったと感じ入る1年間でした。本当にたくさんの方々に助けて頂いて今の自分があるなぁと、改めて実感します。自分に出来る事なんてほんのわずかしかないのに、それでもここまで多くの方々と関われて来れたことにとても感謝しています。
 来年4月からは基本的には株式会社サイアメントの代表取締役社長として全力を注ぐつもりです。不安材料だらけですが、同じくらい楽しみもたくさんあり、来年も多くの方々に支えて頂く1年になりそうです。
 あと数ヶ月もすると、今までの病院と違って、周りに同世代が1人もいない状況が待っています。そう考えると、いま自分の周りにいる同期や先輩・後輩がどれほど大切な存在か、最近何度も感じ入ります。総括には書きませんでしたが、今年は特に後半から、同期・先輩・後輩にたくさん助けられてきました。
 仕事、仕事以外、どちらをとっても、「たくさんの方々に助けて頂いた1年」だったと思います。
 2013年は全く新しい世界になることでしょう。1人でも多くの人に夢を与えられるような、そんな2013年にしたいです。
 今年も1年間ありがとうございました!


カテゴリー: 3DCG パーマリンク

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