明日も難しい試験が待ち受けていますが、今日は朝から科学未来館まで行ってきました。
ディスカバリーチャンネル科学映像シンポジウム
~世界に通用するドキュメンタリーとは~
に参加してきました。
今年3月にサイエンス映像学会で発表させて頂いたときにディスカバリー・ジャパンの大塚浩一副社長とお話させて頂く機会があったのですが、その大塚さまから直接シンポジウムの連絡を頂き、嬉しくなって試験中であることも気にせず参加してきました。
とても人気のシンポジウムだったようで、抽選に通らないと参加出来ないほどだったのですが、僕は運良く関係者席で非常に良い場所から見ることが出来ました。
目玉はアメリカからわざわざお越し下さった、エミー賞受賞プロデューサーのPaul Gasek氏の講演。
Gasek氏の最新作の上映会もあったのですが、これがまた凄い。
全てのカットがいちいち超格好良い!専門家へのインタビュー映像1つをとっても、照明の当て方やカメラアングル、背景を完全にぼかし、わざと少しだけ画面を揺らすなど、日本の安物ドキュメンタリーではまず見られないような、映像として極めて質の高い作品でした。
音楽も効果音もCGも絶品です。
作品がYouTubeに上がっていたので貼り付けておきます。騙されたと思って見てみましょう。電気を消して、全画面表示で。ほんっっっとうに素晴らしいです!!
◆How The Universe Works – Extreme Stars
http://www.youtube.com/watch?v=H8CvofK9d4E
そのGasek氏の講演、当たり前と言えば当たり前の話なのですが、いまの日本では悲しいくらい全く実現出来ていないことばかり。
・タレント起用に予算を使うなんてただのお金の無駄遣い
・モゴモゴした口調でしか話せない研究者は、ノーベル賞は取れるかもしれないけれど、テレビには全く向かない。まだ地位がそれほど高くなくても、活力に溢れ、訴えかける話が出来る若手研究者を使用すべき
・予算を計算する際、まずCGにどれだけお金をかけられるかを考える
・音楽や効果音も極めて大切
などなど。そのような目でGasek氏の作品をもう一度見てみると、その完成度に本当に驚かされます。
格好良く見せるために、相当SFチックな色遣いに変えたり、実際の画像にエフェクトを加えまくってスタイリッシュにしたりと、専門家が見れば文句をつけたいところもたくさんあるのでしょうが、テレビはそれで良いのです。
「テレビ番組はScienceでもAcademicでもない。常にEntertainmentでなければならない。」
と力説されていらっしゃいました。
氏、曰く、「ディスカバリー・チャンネルは”real world entertainment”」だそうです。
シンポジウムの後で関係者のみの間で名刺交換会があったのですが、大塚副社長自ら、僕のことをGasek氏とディスカバリー・ジャパンの代表取締役社長でいらっしゃるJames Gibbons氏に紹介して下さり、直接お話しさせて頂くことが出来ました。
通訳の方もいらっしゃったのですが、「直接英語出来るでしょ?」と言われてしまったので頑張って英語で直接やりとりしました。名刺交換もさせて頂きました。
こんな番組を作れたらどんなに幸せなことか。。。
目の前に魅力的な分野が多すぎます。僕の目指す道はどこにあるのだろう…
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「サイエンスを、正しく、楽しく。」
を合言葉に活動している瀬尾拡史によるブログです。
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